4歳になって色々な事が分かる様になって来た三男。
11月15日(月曜日)の夜、ベッドに入った三男と暗い部屋でお喋りを少ししました。
「お母さんはママの事よね」
「そうだよ。じゃあ、お父さんは誰の事か分かる?」
「……分からん」
「お父さんはパパの事だよ」
「パパがお父さん!」
「じゃあ、婆ちゃんは分かる?」
「知ってる。ママのお母さん」
「もう1人、パパのお母さんが君の婆ちゃんになるんよ。ビデオ通話で顔を見た事あるから覚えとる?」
「知っとるよ」
「じゃあ爺ちゃんが誰か分かる?」
「……美術の先生!」
「あは
、確かにそう見えるけども、君の爺ちゃんじゃないんよ」
「ふーん」
「君には、爺ちゃんが2人、婆ちゃんが2人ずつ居て、パパのお父さんとママのお父さんが君の爺ちゃんなんよ。
パパのお父さん(爺ちゃん)とお話ししたの覚えとる?」
「うん」
「ママのお父さんはね、君がママのお腹の中に居る時に死んだけー、爺ちゃんは今1人だけなんよ」
すると突然、私のお腹の上に顔をうつ伏せにしてシクシク泣き始めた三男。
どうしたのか聞くと
「ママのお父さんに会いたかった!挨拶したかった!」
シクシクシクシク泣き続けるのです。
私にとっては4年10ヵ月経った父の他界。
寂しくないと言えば嘘になりますが、この5年弱の間に気持ちの整理はついています。
しかし三男にとって初めて理解した祖父の死が、その晩だったのです。
人間の死をきちんと理解している事に驚きつつも、父も孫の顔を見たかっただろうと思ったのでした。
泣き続ける三男に、
「大丈夫、挨拶出来るよ。日本に帰ったらお墓に挨拶しに行こうね」
「うん」
シクシク泣く三男を宥めつつ、その晩は眠ったのでした。