インド系マレーシア人の友人と15日の水曜日にベリーダンスレッスンへ向かう車の中。
「今日は収穫祭初日だから、ベジタリアンじゃないといけないの。
収穫祭は大きなお祝いの一つなのよ。」
恐らく、昨年もベジタリアンの時期が彼女にあった筈だと思い出してみたものの
収穫祭の言葉が心に響いたのはその日が初めてでした。
そもそも、インド系の人達の言う収穫祭とは。
彼女に質問しました。
「インド南部のお祝いで、私の地方は関係ないのだけれど、
夫がそっちの方の出身だから、結婚して17年間欠かさず儀式をやっているの。」
どうやら詳しい話を聞くと、
収穫祭の初日は日の出から日の入りまでの時間に
5回の儀式を行う様な事を言っていました。
(4回だったかも。うろ覚えですみません)
「今朝は早起きしてミルクを煮たんだ。
そのミルクは吹き溢さないといけなくて
吹きこぼれないと良くない事が起こると言われているの」
「その吹きこぼしたミルクを使って料理をするのが朝10時だけど、
今日はちゃーと一緒に出てるから早朝に一度にやってきちゃった。
家に帰ったら黒糖を入れたご飯を炊かないといけないのよ。」
そしてダンスレッスン後、彼女と行ったインド料理店で、
このお店でも儀式の黒糖入りご飯がある筈と
店主に言って特別に出してもらったのがこちら。
「これも美味しいけど、私が作る味とはちょっと違うわ。多分、黒糖が私のとは違うんだと思う」
黒糖のみの味付けですから、不味いはずもなく、お米のお菓子の様な甘くて美味しい味がしました。
この収穫祭は1週間祝われるそうで、
この1週間はTVの特番が組まれて楽しいのだそうです。
Astroというマレーシアの多チャンネルTVには6チャンネルのタミル系の番組があるようで、
この後、横になりながら特番に齧り付かなきゃ。
ウキウキと話す彼女の雰囲気はさながら新春特番を楽しみにする日本人の様。
収穫祭の話を聞くと、どうやら新嘗祭と同じイメージを持ったので説明しました。
「日本にも天皇が神様に感謝を奉納する新嘗祭があるよ。
しかも、我々は、その新嘗祭の後にしかその年出来た新米を食べてはいけないのよ。
日本の新嘗祭は毎年11月だけどね」
祝日の名前が「勤労感謝の日」にされている歴史背景を言及するまでには私の英語力が乏しくて諦めました。
彼女とは6年以上の付き合いで、
日本人の私と気が合うのは、国は違えど文化や考え方がとても似通っているからだろうと思う事が多々あります。
マレーシアが抱える闇の部分の話を教えてくれる事もあります。
いつか日本が抱える闇の部分も英語で上手く伝えられたらと思います。